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思考法 [自分]

「帰納法で考えてみればいい」と言われた。

帰納法?・・・高校の数学で聞いたような気がする。
逆に言えば、今の僕の思考法は「帰納法の逆」ということなのだろうか。

帰納法の逆・・・帰結法?
調べてみると「演繹法(えんえきほう)」らしい。
具体的な手法に、大前提・小前提・結論による「三段論法」というのがあるようだ。
(例)
①大前提(一般的原理)「人間は死ぬ」
②小前提(事実など)「Aは人間である」
③結論(個々の事象)「Aは死ぬ」

逆に「帰納法」は、
①事例収集(個々の事象)「人間Aは死んだ。人間Bも死んだ。人間Cも死んだ」
②因果関係(本質的結合関係):「人間だから死んだ」
③結論(一般的原理):「人間は死ぬ」
となる。

つまり「演繹法」と「帰納法」はスタートとゴールが逆転している、といえる。

それぞれの思考法には欠点がある。

「演繹法」では、前提条件に適切ではない、あるいは誤った前提を用いてしまう可能性があるということ。
自らが経験・体験した中から前提条件を抽出したところで、全ての事象に対して同じ結論を適用することは適切ではない場合があるということ。

「帰納法」でも同様に、事例収集が自らの経験・体験・志向を基準にしやすいため、導いた結論が推理になってしまう場合があるということ。

僕は、問題を提起される(察知する)と、大前提を考え、思いつく小前提を挙げながら、結論を急ぎ、「今どうすべきか」となる。
また、そうすることが最善だと思い込んできた。

けれども、「五重塔」を描いた時はどうだっただろうか。

描き出しには何度もやり直した。
バランスも考えていたはずだった。
しかし時間制限もあり、ある程度先へ進んだら後戻りできなくなっていた。
何とかまとめようとした。
結局背景は下書きらしいものを描けなかったため、白紙を埋めるような手法になってしまった。
が、点描風にした木々、雑に流した空。
そうした背景が出来上がってみれば、五重塔を惹き立たせる・・・まさに背景になっていた。

ゴールイメージを狭く絞り込んでスタートするのではなく、出来るところから始めて、ディテールを積み重ね、アイデアを形にしていく過程で、ゴールイメージは大きいものに変化していったのかも知れない。

結果として、周囲の評価がよかったのは、まぐれだと思っているけれど、どこか、演繹法と帰納法が上手にミックスして出来たような気がしてきた。


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Meg

こんばんは、hitoさん。

明日はお休みでしょうか。
もしも、そうならばアラームを少し遅い時間に設定し直すことをお忘れなく^^

さて、この記事は私好みの展開で、興味深く読みました。

>ゴールイメージを狭く絞り込んでスタートするのではなく、出来るところから始めて、ディテールを積み重ね、アイデアを形にしていく過程で、ゴールイメージは大きいものに変化していったのかも知れない。
>どこか、演繹法と帰納法が上手にミックスして出来たような気がしてきた。

とても説得的な結論とフィニッシュです。
しかも、先日、ここに書かせて頂いた私の美容院での
「イメージからの離脱」の話も汲んで頂いたみたいで
勝手に嬉しく思いました(*^^*)
こうして共に価値を創出したり、発見してゆけるのは楽しいですね。

時々、何もかも面倒で面倒で仕方がない気持ちに駆られるときがあるの
ですけれど、「できることをすれば、何でも大きな一歩」と思えて
勇気づけらる記事でした。
by Meg (2005-11-25 20:56) 

hito560x

Megさん、いつもコメントありがとうございます。
こんな拙い文章に優しいコメントをつけてくれると、なんというか・・・「コーラス」みたいな嬉しさを感じます。

小学校の音楽の時間に、コーラスのついた曲を合唱、あるいはリコーダー(懐かしい響きのある言葉だな)で合奏していて、複数の旋律が交差するとき、空気の振動か、共鳴という現象なのか、鼓膜を強く刺激されることってなかったですか?

変な「例え」ですけど、そんな感じがします。

というわけで、明日のアラームセットはオフです(^_^)
by hito560x (2005-11-25 23:43) 

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